研究課題/領域番号 |
17K15059
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤 泰子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10623978)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | エピジェネティクス / クロマチン / DNAメチル化 / 植物 / 抑制修飾 / エピゲノム / 遺伝 / 分子生物学 / ヘテロクロマチン / ヒストン修飾 / ヒストンバリアント / トランスポゾン / 遺伝子 |
研究成果の概要 |
真核生物は、ゲノムにコードされる遺伝子とトランスポゾンとの違いを正確に識別し、異なるクロマチン修飾を付加して転写制御する。この識別は個体発生やゲノム維持に不可欠であるが、この識別が何に起因するのか、その識別メカニズムは不明であった。この問いに答えるため、分子遺伝学とエピゲノミクスを駆使して、シロイヌナズナの抑制エピゲノム情報の喪失と再構築の過程を観察した。その結果、トランスポゾンにおける抑制修飾の回復は、転写開始点近傍のCGメチル化やヒストンバリアントH2A.Wの局在と相関していたことから、これら因子の抑制修飾標的識別機構への関与が示唆された。これら成果をNature Plantsに発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境応答や発生、分化など植物における様々な生物学的イベントには、エピジェネティクスが深く関与する。本研究は、近年注目されているエピジェネティクス分野の中でも、エピゲノムの構築過程に焦点を当て、植物が抑制遺伝子を識別し、制御する仕組みの一端を明らかにすることに成功した。本研究で得られた成果は、植物におけるエピジェネティクス研究分野に限定されず、発生や分化、ストレス応答など植物の多様なイベントにおける分子理解につながり、基礎科学的理解だけでなく農学や医学にも発展しうる重大な効果を持つと考える。
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