研究課題/領域番号 |
17K15110
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
古田 茜 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 特別研究員 (10772337)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 分子モーター / キネシン / ダイニン / 微小管 / 生物物理学 / ナノマシン |
研究成果の概要 |
生物の動きを作りだす生物分子モーターはこれまでの研究で運動機能に重要な部分が多数特定されているにも関わらず、一方向性の運動を生み出す動作原理は未だに明らかになっていない。本研究では、生物分子モーターの中でもキネシンに着目し、キネシンを構成する部品をランダムに組み合わせたものから、新たな分子モーターを創るという手法を採り,多数の構造と機能の対応関係から、一方向性運動を生み出すための要件を帰納的に抽出することを目的とする.この手法でまずはキネシンを二つのモジュールに分け、ランダムに組み合わせた新規分子モーター群を多数つくったところ、元のキネシンとは運動方向が反転するものを得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,生物分子モーター、キネシンの動作原理を,多数の類似物を創ることによって帰納的に理解するという新しい発想に基づくものである。この手法で、オリジナルのキネシンと同じモジュール構成でありながら、モジュール同士の組み上げ方が異なるだけで、運動方向性が逆転する新しいキネシンを得ることに成功した。分子構造のどのような要素が運動方向性を決めているのかを理解することができれば、自然界から教えられた設計原理をそっくり移植することで,タンパク質に限らず,他の有機材料を用いた新たな分子マシンの開発にもつながると期待できる.
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