研究課題/領域番号 |
17K15119
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
西 晶子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50772422)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 細胞膜突起 / Rhoシグナル経路 / 塩化物イオン / 繊毛 / 眼科疾患 / 一次繊毛 / 膜タンパク質 / 繊毛病 / 変異マウス / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
膜タンパク質Prom1は細胞膜突起に局在し、その変異は遺伝性眼科疾患である網膜色素変性症を誘発するが、その機能は分かっていない。本研究では、Prom1の過剰発現時に細胞膜突起が生じることに着目し、細胞膜突起形成におけるProm1の機能解明を目的とした。その結果、Prom1過剰発現による細胞膜突起形成はコレステロール依存的であり、Prom1のカルボキシル末端領域に位置する5アミノ酸残基が必須であった。また突起形成の初期に活性型RhoA が重要であった。さらにProm1はカルシウムイオンによって誘発される塩化物イオンの流出に必要であり、突起形成は塩化物の流出活性と密接に関連することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Prom1遺伝子異常が遺伝性眼科疾患である網膜色素変性症やスターガルト病を誘発することが報告された。このことにより、Prom1タンパク質の重要性は発生過程の幹細胞だけではなく、視細胞における恒常性機能維持の局面でも必須の役割を果たすことが示唆されている。しかし、Prom1タンパク質の機能解析は進んでおらず、Prom1が眼科疾患を引き起こす直接の原因や、Prom1が惹起する細胞内シグナル経路については不明な点が多い。本研究において、Prom1における突起形成機構と塩化物イオンの流出活性という新たな機能を提唱したことにより、治療に向けた基礎が構築された。
|