研究課題/領域番号 |
17K15125
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉村 薫 京都大学, 高等研究院, 特定拠点准教授 (50466033)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 力学 / 組織形態形成 / 細胞配置換え / 統計推定 / 形態形成 / 推定 / 機械物性 / モデル選択 / 数値計算 / 力 / ベイズ / 上皮 / 数理モデル |
研究成果の概要 |
本研究は、力と変形をつなぐ機械物性を調べることで、細胞配置換えの速度・方向の制御機構の解明を目指した。まず、画像データからCell Vertex Model (CVM) の構成式とパラメータを包括的に推定する手法を構築し、推定の妥当性を確認した。開発手法を用いて、ハエ上皮組織における細胞機械物性と細胞配置換えの関係を解析したところ、細胞接着面の負のバネ定数の異方性が細胞接着面収縮の速度と方向を支配することを示唆する結果を得た。この仮説を検証するためのCVMの数値計算に取り組んでいるところである。加えて、分子メカニズムの解析も進め、アクチン脱重合因子による細胞配置換え制御を論文として発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CVMは組織力学分野で最も広く用いられている理論モデルの一つである。本研究で開発した手法は、多角形分布などの要約統計量を利用する既存手法よりも格段に精度高く、CVMのパラメータを推定でき、細胞配置換えに留まらず、多様な個体発生現象を力学的に解析する際の有用なツールになる可能性がある。加えて、本研究は、上皮組織により10倍以上も異なることがあるにも関わらず、ほとんど研究されてこなかった細胞配置換え速度の制御機構解明の第一歩となりうるものであり、今後の研究の発展が期待される。
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