研究課題/領域番号 |
17K15150
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
相澤 清香 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (90754375)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 下垂体 / 隆起部 / ニューロメジンU / メラトニン / アデノシン / 概日リズム / 時間生物 / 内分泌 / 下垂体隆起部 / cAMP response element / CREB / プロモーター / 日内リズム / 比較内分泌 / 慨日時計 / 生物リズム |
研究成果の概要 |
ニューロメジンU(NMU)は,ラットの脳下垂体隆起部において,明期に高く暗期に低くなる概日リズムをもって高発現し,それはメラトニンによって抑制される。本研究では,Nmu発現の制御として,アデノシンによる制御を研究した。ラットの隆起部ではアデノシン受容体サブタイプA2bが高発現していた。そこで次に,隆起部に対しアデノシン受容体アゴニストであるNECAを作用させると,NMU mRNA発現レベルが有意に増加した。さらにNmuプロモーター領域への作用を検討したところ,NECAはアデノシン受容体A2bを介して,Nmu遺伝子の5'上流域に存在するcAMP応答配列に作用し,Nmuプロモーター活性を促進した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
隆起部は,メラトニン受容体を脳内で最も高発現することから,日周的,季節的な生理現象への関与が古くより示唆されてきた。しかし隆起部は非常に微小で隣接する部位に影響を与えずに摘除することが困難なため,いまだその生理的役割には不明な点が多い。本研究ではNMUの発現制御機構を解析し,隆起部がメラトニンを介して外部の情報を受け取るだけでなく,内部恒常性の情報をアデノシンを介して受け取ることが明らかとなった。これまで不明であった隆起部の生理機能として,外部と内部の「情報の統合の場」であることが示された。光生物学や概日リズム障害といった臨床医学分野などへの波及効果は高いことが期待される。
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