研究課題/領域番号 |
17K15153
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
水野 克俊 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (00777774)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 繊毛 / カルシウム / 左右 / 左右軸 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
本研究では、体の左右軸決定に関わるノードの不動繊毛でのCa2+動態の可視化を目指した。繊毛特異的にCa2+センサーGCaMP6を発現させ、繊毛Ca2+濃度変化を可視化することに成功した。また、細胞質Ca2+シグナルと繊毛Ca2+シグナルの関係性を解析した結果、細胞質、繊毛ともに非常に活発なCa2+濃度の振動を示すことが明らかとなり、細胞質のCa2+と繊毛とが密接に関係していることが明らかとなった。薬剤処理条件下で、左側特異的な、繊毛を由来とするCa2+の可視化にも成功した。これらの知見から、胚における対称性の破れに対して、Ca2+が重要な役割を有することが強く示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
左右軸の適切な決定は体の形作りの上で重要であり、重篤な病気となりうる繊毛病などの原因解明の観点からも医学的にも基礎的な知見の蓄積が必要とされる。左右軸の異常は先天異常へとつながることから、その機序の解明は先端医学においても基盤となり、社会的な貢献も大きい。左右の極性の起源に関してはここ二十年で急速に研究が進み、ヒトを含む多くの哺乳類で繊毛が決定的な役割を果たすことが示されてきた。一方で、繊毛と左右決定の機序に関しては依然として多くの疑問が残っている。本研究は、その中でも不明であった繊毛とカルシウム、左右決定との関わりを明確に直接的に答えたものであり、分野に大きな前進をもたらすと考えられる。
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