研究課題/領域番号 |
17K15167
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
佐藤 敦子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (90589433)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 発生のロバストネス / 発生緩衝 / カタユウレイボヤ / 母性効果 / 隠蔽種 / 姉妹種 / ハイブリッド / エピゲノム / 温度耐性 / 母性遺伝 / シャペロン |
研究成果の概要 |
カタユウレイボヤの姉妹種を用いた異なる発生緩衝度合いを示すハイブリッドでの遺伝子発現比較からは、100を超える遺伝子において、発生緩衝との関連が示唆された。これらの遺伝子はシャペロンばかりでなく、様々な機能を持つ遺伝子にまたがっており、特に代謝や細胞内プロセスに関係する遺伝子が多くみられた。これらの遺伝子の発現におけるインバランス解析を行うことにより、約40%の遺伝子で母親由来のゲノムによる発現であることが示唆された。また、小胞体関連シャペロンについては、線虫での機能スクリーニングを行い、ほとんどの小胞体関連シャペロンが発生緩衝にかかわることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の発生は、遺伝子型や環境の影響を緩衝し、一定に保たれている。このため、遺伝型から発生を予測することが現在でも困難である。例えば、ゲノム中に病気の原因となる遺伝子を持っていたとしても、その病気を発症するとは限らない。どのような場合に発症するのか、そのしくみが理解されれば、大病を未然に防いだり、地球環境の変動下でどのような病気が起こるかを予測したり、もしくは環境の変動による生物の進化を予測することも可能になるだろう。本研究は、ゲノムレベルで発生緩衝に関する分子を明らかにした。
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