研究課題/領域番号 |
17K15168
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
大沼 亮 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 特別研究員(PD) (80756825)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 盗葉緑体 / 細胞内共生 / 渦鞭毛藻 / クリプト藻 / Nusuttodinium |
研究成果の概要 |
渦鞭毛藻Nusuttodinium aeruginosumはクリプト藻の葉緑体を取り込んで細胞内で維持する盗葉緑体現象を示す。本研究課題では、異なる共生藻を与えたときの宿主と共生藻の形態と代謝の変化を比較した。HrL01株を与えた場合、共生藻は窒素欠乏状態に類似したトランスクリプトームを示した対し、Dc01株を与えた場合、窒素飢餓を特徴づける変化が見られなかった。このことから、宿主は共生相手を選んで栄養塩を供給している可能性があると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
葉緑体獲得の進化における研究は、既に恒久的な絶対共生を確立した真核藻類と植物を対象として行われてきた。葉緑体獲得に至る途中の段階であると考えられる盗葉緑体生物においては、盗葉緑体のオルガネラ化と共生藻との親密化を関連付けた研究例がほとんどない。本研究は、共生藻の選好性を比較研究する実験基盤を構築し、栄養供給システムの違いが共生藻との親密化に関連している可能性を示したことで、藻類全体における共生確立の進化に対する理解を深めることができると期待される。
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