研究課題/領域番号 |
17K15172
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
岡本 朋子 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (50588150)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 送粉共生系 / 花の匂い / 地理的変異 / 形質置換 / 共種分化 / 送粉 / 相利共生 / 寄主認識 / 進化 / 植物 / 昆虫 / 生態学 |
研究成果の概要 |
植物と花粉を運搬する動物(送粉者)が1種対1種で相互作用する系では、植物と送粉者の両者が同時に影響を与え合いながら共種分化をしてきたことが知られている。しかしながら、共種分化をもたらす生殖隔離機構がどのように成立してきたかについてはこれまで明らかになっていない。本研究では、送粉者を誘引する花の匂いが地理的に変化することで種分化が起きると考え、それを検証した。その結果、(1) 花の匂いの組成に地理的な変異が見られる (2) 花の匂いが異なる集団間で遺伝的な分化が見られる傾向がある、(3) 送粉者の花の匂い成分の受容能に差はないことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では植物と送粉者の共種分化機構に注目してきた。これまでの共種分化研究の多くは、分子系統樹を用いてパターンを示すにとどまることが多かったが、本研究により、より具体的な共種分化(植物と送粉者両者の生殖隔離成立)の仕組みが明らかとなった。また、花の匂いの集団間の変異を調べることにより、匂いの変化の過程の一例を明らかにすることができた。これませは、強固な種特異的関係を仲立ちする形質は変化しにくいと考えられていたが、小さな地理的スケールでも変化し得ることを示すことができた。これらの結果は、進化生態学的、化学生態学的にも新規性の高い結果である。
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