研究課題/領域番号 |
17K15181
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2018) 国立遺伝学研究所 (2017) |
研究代表者 |
清家 泰介 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (80760842)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 酵母 / フェロモン / 受容体 / 多様性 / 進化 / 分裂酵母 / Gタンパク質共役型受容体 / 性フェロモン / 生殖隔離 / 共進化 |
研究成果の概要 |
多くの動物や微生物は「性フェロモン」を利用して、異性と交配しています。そのため、フェロモンが変化と異性の認識ができなくなり、元の集団から隔離されてしまう。このリスクを抱えながら、どのようにしてフェロモンの多様性は生まれるのだろうか。そこで、私は世界22カ国の野生の分裂酵母で2種類のフェロモンの遺伝子解析を行った。その結果、一方のフェロモンは変化に富んだ柔軟性を示し、もう一方は同一の構造を厳密に維持していました。今回、新しく発見された分裂酵母の「厳密」でかつ「柔軟」な異性認識システムは、同種間の交配を維持しつつ、フェロモンの多様性を生み出す原動力になっているのかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、分裂酵母の一方のフェロモン/受容体のペアは厳密に保たれているが、もう一方のフェロモン/受容体のペアは柔軟に変化していることを発見することができた。これまで、交配という重要なイベントを司るフェロモンの認識機構は「厳密である」と考えられてきたが、同時にこのような「柔軟さ」も備わっており、これが生物の進化の原動力になっていると考えられる。この「非対称な」認識システムにより、フェロモンの分子適合性を変化させることが可能になると推測される。この成果は、フェロモンの多様性が生まれる仕組みや進化の原動力の理解につながることが期待される。
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