研究課題/領域番号 |
17K15206
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用人類学
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研究機関 | 公益財団法人神経研究所 |
研究代表者 |
成澤 元 公益財団法人神経研究所, 研究部, 研究員 (80763896)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 入眠期指標 / 自律神経活動 / NIRS / 脳の過覚醒 / 反復睡眠潜時検査 / 眠気の鈍麻 / 眠気評価の乖離 / 寝不足の慢性化 / マイクロスリープ / 入眠感 / 寝つき / 脳波 / 近赤外分光法 / 実験系心理学 / ストレス / 生理学 / 脳・神経 / 睡眠 |
研究成果の概要 |
対象者は20~30代の若い世代であったが、寝つきが非常に良い者が予想よりも多い結果となった。若い世代で問題となっている慢性的な睡眠不足も影響している可能性がある。またそのような者では、寝つきの良し悪しに関する主観的な評価と客観的な評価とが乖離する特徴もみられた。寝つきの良いときと悪いときでの比較では、寝つきの悪いときには入眠と判定されるまでの時間の延長のほかに睡眠段階1や2が増加し、心拍変動解析による入眠前の交感神経活動の亢進とNIRS指標の酸素化ヘモグロビンが多くみられた。NIRS指標には個人差が大きいものの、寝つきが悪いときには前頭部の過覚醒が関わるという仮説を一部支持する結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、入眠期の生理機構を多角的に検討することにより、起きているとも眠っているとも定義されない、半睡半醒である入眠期の意義と機構を理解するという試みであった。覚醒-入眠機構の遅延 (寝つきの悪さ) は不眠症の基本病態をなす。そのメカニズムを解明することで、より正確に入眠困難を判定し、治療介入効果の評価も可能となる。今後は注目した指標の組み合わせが臨床群でも応用可能かを検討する必要があるが、本研究は不眠症疾患の理解に大きく寄与するものであり、基礎から臨床研究までの幅広い領域への貢献が期待できるものと結論できる。
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