研究課題/領域番号 |
17K15232
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
八重樫 元 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 主任研究員 (90582594)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 菌類ウイルス / 白紋羽病菌 / RNAサイレンシング / スモールRNA / サイレンシング / 病原力 / 生育 |
研究成果の概要 |
白紋羽病菌は、果樹栽培における重要病原糸状菌である。白紋羽病菌に感染するメガビルナウイルス(RnMBV1)は、本菌の菌糸生育や病原力を低下させる。一方、RnMBV1は、白紋羽病菌のウイルス抵抗性機構であるRNAサイレンシングの標的となり、多量のRnMBV1由来スモール(s)RNAが蓄積する。本研究では、RnMBV1-sRNAと本菌の菌糸生育や病原力の関連を解析した。その結果、RnMBV1のdsRNA2の塩基番号901-1900由来のsRNAを発現する形質転換体では菌糸生育と病原力が、dsRNA1の塩基番号7201-8200由来のsRNAを発現する形質転換体では病原力のみが低下した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌生息性の白紋羽病菌において、菌糸生育や病原力といった表現型は植物病理学的に重要である。本研究では、RnMBV1-sRNAがこれらの重要表現型に影響を与えることを明らかにし、菌類ウイルスによる宿主の菌糸生育・病原力低下メカニズムを解明する鍵となる知見を得た。今後の更なる研究により、白紋羽病菌の表現型に関連する遺伝子が明らかになれば、それらを標的とした分子レベルでの新たな防除法の開発に発展すると期待される。以上のように、本研究は、学術的価値が高く、生産現場にも貢献しうる社会的意義を有する発展性の高い研究成果を残すことができたと考えられる。
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