研究課題/領域番号 |
17K15237
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 島根大学 (2018) 名古屋大学 (2017) |
研究代表者 |
蜂谷 卓士 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 助教 (80709311)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | アンモニア毒性 / アンモニウム毒性 / グルタミン合成酵素 / 酸ストレス / アンモニア同化 |
研究成果の概要 |
本研究では、アンモニア耐性株であるプラスチド型グルタミン合成酵素欠損株(gs2株)の解析により、アンモニア毒性の原因解明を目指した。硝酸イオン条件と比較してアンモニアストレス条件の野生株では、酸消費反応であるグルタミン酸合成よりも酸生成反応であるグルタミン合成が促進されたが、gs2株ではこれらの応答が緩和された。硝酸イオン条件と比較してアンモニアストレス条件の野生株では、酸ストレス遺伝子発現応答及び組織酸性度が増加したが、gs2株ではこれらの応答が緩和された。また、外液pHの上昇によって野生株のアンモニア毒性が緩和された。以上から、酸ストレスがアンモニア毒性の原因の一つであると結論づけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のラボ及びフィールドでの解析から、21世紀後半に予測される高CO2環境において、C3型光合成を行う作物の硝酸態窒素の利用効率が大きく低下することが明らかになった。僅か1%の窒素利用効率の低下によって、世界で年間11億ドルものコストが増加するという試算もある。作物種の多くが好硝酸性のC3型であることから、主要作物の好アンモニア化は分子育種上重要な課題である。本研究は、アンモニア毒性の主要メカニズムを明らかにしただけでなく、作物の好アンモニア化に向けた分子ターゲットも提示することができた。
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