研究課題/領域番号 |
17K15247
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
白石 宗 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70725168)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | グラム陽性細菌 / 乳酸菌 / Lactobacillus gasseri / リポテイコ酸 / 表層局在 / 応用微生物 / プロバイオティクス |
研究成果の概要 |
Lactobacillus gasseri を中心に、種および株レベルでのリポテイコ酸(LTA)の構造多様性を調べ、これらの構造と免疫調節能の関わりを解明することを目的とした。7菌株の L. gasseri のLTAの構造解析を行ったところ、本菌種特異的なLTAの構造を明らかにした。ヒト腸管上皮細胞株のIL-8産生誘導能を他菌種のLTAを比較対照として検討したところ、リポ多糖刺激によるIL-8産生誘導に対し、いずれの菌種のLTAも抑制活性を示したが、L. gasseri のLTAは抑制が有意に弱かった。LTAの細胞表層での局在観察では、生育段階におけるLTAの劇的な局在変化を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LTAは、細菌にとっての生理学的な役割だけでなく、免疫調節など宿主と相互作用する細胞表層分子である。株レベルで構造に多様性があることが報告されているが、その大部分は病原性細菌のものである。本研究では、有用細菌であるヒト腸管乳酸菌の L. gasseri を中心に、種特異的なLTAの構造を明らかにし、このLTAに特徴的な免疫反応調節活性が示唆されたことは、LTAを介した宿主と細菌との相互作用機序の解明において重大な意義を持つ。さらに、将来的にLTA自体を免疫調節剤としてのバイオジェニクスとして応用することも可能であると考えられ、社会的な意義も大きいと考えられる。
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