研究課題/領域番号 |
17K15255
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
五十嵐 健輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (90759945)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | メタン菌 / メタン生産 / 硫化鉄 / 生理活性物質 / 網羅的遺伝子発現解析 / 生命の起源 / 生理活性 / 鉄-イオウクラスター / 応用微生物 / トランスクリプトーム |
研究成果の概要 |
本研究では、磁硫化鉄であるグライガイトが、メタン菌の代謝を促進するという新奇の現象が起こる機構を分子生物学的な観点から解明することを目的とした。研究の結果、グライガイト特有の鉱物的特性が代謝促進に必要であり、さらにグライガイトから溶出した鉄を含む化学種が代謝促進を引き起こすことが明らかになった。この代謝促進は、翻訳レベルでの代謝の底上げ、もしくは、グライガイトから遊離した触媒活性をもつ化学種による生化学反応の底上げに起因する可能性が示唆された。また、この代謝促進効果は、メタン菌を含む微生物群集においても見られたため、有機物からのメタン生産を目的とした技術への応用可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グライガイトによるメタン菌の代謝促進は、近年新たに発見された現象であり、その機構が未知である上に、代謝促進が起こる詳細な条件が不明であった。本研究により、その一端が明らかになり、地球の炭素サイクルに深く関わるメタン菌の生理と生態を理解する上で新しい知見を得ることが出来た。また、代謝の促進が現れる培養条件を特定することに成功し、本現象の応用展開、例えば、有機性廃棄物からの効率的なメタン生産技術などに展開できる可能性が示された。
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