研究課題/領域番号 |
17K15257
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桝尾 俊介 筑波大学, 生命環境系, 助教 (10767122)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ピラジン / 生合成 / アミノ酸 / 生合成経路 / アミノケトン / 物質生産 / ピラジン生合成 / アセチル基転移酵素 / FAD依存型酸化酵素 / メチル基転移酵素 / ピラジン環 / ジヒドロビラジン酸化酵素 / ピラジン化合物 / 微生物 |
研究成果の概要 |
ピラジン類は、フェロモンやにおい成分などとしてよく知られる化合物群である。我々はPseudomonas fluorescens SBW25の単環式ピラジン類を生合成するための新しいメカニズムを発見した。天然のアミノ酸である4APheが、新規α-oxoamine synthaseのPapDによりアミノケトンへと変換され、これが自然重合して生じる還元型のジヒドロピラジンがPapFにより酸化されピラジンが形成される生合成機構を明らかとした。これらの2つの酵素は、単環式ピラジンを合成するユニークなメカニズムを構成しており、天然のアミノ酸からピラジン誘導体を生合成するための新たな戦略となりうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然界でピラジン類縁体が発見されてから半世紀以上経つが、本研究により初めてアミノ酸を原料としたピラジン環の生合成機構が明らかとなった。PapDおよびPapFをコードすると予想される遺伝子は細菌に広く保存されていたため、多くの細菌が同様の機構でピラジン類縁体を生合成している可能性がある。自然界にはアミノ酸を原料とすると予想されるピラジン類縁体が多く存在するため、本知見はこれら化合物の生合成経路を解明するための基礎的知見として重要である。また、本生合成経路を改変・利用することで、アミノ酸原料からのピラジン化合物の生産といった、合成生物学的な研究を行うことが可能になると考えられる。
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