研究課題/領域番号 |
17K15282
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
森林科学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
津田 吉晃 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40769270)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 森林 / 分布移動 / 気候変動 / 集団遺伝学 / 標高 / 山岳 / 集団動態 / 適応 / 遺伝構造 / 葉緑体DNA / 核DNA / 生残 / ダケカンバ / 耐寒性 / SSR / 集団分化 / カバノキ属 / 集団動態の歴史 / ゲノム情報 / 集団遺伝学・ゲノミクス / 集団動態推定 / 温暖化 |
研究成果の概要 |
本研究では亜高山帯林の先駆樹種として気候変動によりいち早く対応すると期待されるカバノキ属樹種ダケカンバに着目し、水平(緯度、経度)および垂直(標高)方向に沿った集団遺伝学的構造を評価した。その結果、関東地方北部あたりを堺にその南北で遺伝的に異なるグループがあること、1つの山でも標高間で遺伝的に違いのある山とそうでない山があること、中央アルプスなどでは2900m級の高標高集団の方が低標高よりも遺伝的多様性が高いことがわかった。これら結果について過去の分布を復元するモデルも用いて過去の気候変動との関係を評価した。また高標高集団が今度の気候変動下で重要な役割を果たす可能性があることがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行する気候変動の影響下で森林樹木がどのように今後反応するのか、分布を移動させるのかを評価することは国土の約7割が森林の日本において重要な研究課題である。本研究によりダケカンバという1樹種ではあるが、亜高山帯の主要先駆樹種がこれまでの気候変動に対しどのように反応したのかを評価することができた。これら結果は、今後の森林樹木の将来を予測する上でも重要な知見である。特にこのような知見を蓄積することで、人間社会にもその公益的機能として密接に関係した森林山地の気候変動下の保全、管理法を提案できる。
|