研究課題/領域番号 |
17K15295
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
木質科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉村 和紀 京都大学, 農学研究科, 助教 (30711783)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | セルロース / 多糖類 / ブレンド相溶性 / アミド基 / 分子間相互作用 / ブロック共重合体 / 相容化剤 / 相溶化剤 / セルロースエステル |
研究成果の概要 |
セルロース系多糖とビニルポリマーとの微視的複合化ペアの拡充・機能化を目的に,各種ブレンド系の相溶性・分子間相互作用の解析評価を遂行した。セルロースあるいはキチンの汎用エステル誘導体とN-ビニルピロリドン-ビニルアセテートランダム共重合体との相溶性評価から,分子相溶化には側鎖置換基種の選択と置換基分布が重要であることを明らかにした。さらに,N-ビニルピロリドンとビニルアセテートのジブロック共重合体が自発的に形成するミクロ相分離構造のモルフォロジーを,セルロースアセテートとのブレンドによって変化・制御できることを例示しえた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セルロース系多糖の汎用エステル誘導体と既存の工業ポリマーとの相溶化機構について,多糖の分子修飾における決定的要素を明らかにした本研究成果により,従来の低分子可塑剤使用に伴う問題を解消できるだけでなく,簡便な手法でのセルロース系複合材料の作製も可能となる。また,特徴的なミクロ相分離構造を生かした高機能材料の実証が進められているブロック共重合体について,セルロース誘導体をブレンドすることで容易にモルフォロジー制御ができたことから,nmスケールでのセルロース系複合材料の構造制御や構造-物性相関に関する学術的調査の端緒となりうる。効果的な相溶化剤の開発も期待される。
|