研究課題/領域番号 |
17K15309
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩田 容子 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (60431342)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 海洋生態学 / 資源生態学 / イカ / 生活史 / 繁殖生態 / 海洋生態 / 水産 / 繁殖特性 |
研究成果の概要 |
海洋環境変動に対し異なる個体群変動パターンを示すヤリイカ・ケンサキイカの複数の地域個体群間で、繁殖特性の詳細を比較することにより、物理的海洋環境が繁殖特性にどのように影響するか、またどのような繁殖特性が本種の個体群動態に強く影響しているかを調べた。その結果、異なる地域や孵化時期により、成長率や成熟齢・成熟特性(成熟サイズ・孕卵数・卵サイズ)が変化することが明らかになった。南北の地域個体群間でそれらを比較したことにより、個体群間で交流がある可能性が強く示唆された。また2種間で水温に対する繁殖特性の応答を比較した結果、暖水種と冷水種で反対の応答を示し、その変化が資源量に影響していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イカ類は短寿命で成長が速く、環境変化に対し資源量が大きく変動することが知られる。本研究は、南北二つのケンサキイカ個体群で生活史特性を比較することにより、異なる海洋環境がどのように生活史特性に影響するかを明らかにした。これにより、過去に観察された環境変化に対する中長期的な資源変動パターンを理解し、将来の気候変化に対する沿岸性イカ類の応答予測に役立つことが期待される。また、南北の地域個体群間で交流がある可能性が高いことが示された。広域に生息し、交流のある複数の地域個体群(メタ個体群)を形成する種では、幅広い環境変化を経験すると考えられるため、分布域全体での環境応答を理解することが重要である。
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