研究課題/領域番号 |
17K15312
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
越野 陽介 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 さけます・内水面水産試験場, 主査 (20747092)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | サケ / 安定同位体 / 成長率 / 鱗 / 耳石 / 安定同位体比分析 / 水産学 |
研究成果の概要 |
北海道の網走地区と標津地区を対象として、海洋生活初期および索餌回遊期におけるサケの摂餌環境や栄養的地位の違いを調べた。網走地区で採集したサケ稚魚は、標津沿岸で採集した稚魚と比較すると利用している餌のサイズが大きく、成長速度が高かった。また、筋肉の炭素安定同位体比が低く、サケにとって好適な餌である冷水性カイアシ類の利用が多いと考えられた。2018年におけるサケ親魚鱗の最外年齢帯の炭素・窒素安定同位体比が低かったことは、この年に回帰したサケの肥満度が著しく低かったこととの関係が示唆された。これらの結果から、炭素・窒素安定同位体比は、サケの食性や栄養状態を調べる上で有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、サケの来遊数が過去にないレベルで減少しており、その減少要因の解明が強く求められている。本研究により、餌生物の種類が成長に影響する可能性があることが分かった。このことは、サケの増殖事業を行う上で、稚魚の放流タイミングの再検討に重要な結果となる。また、これまではサケは稚魚期に大きく減耗すると考えられていたが、外洋においても回遊経路あるいは餌生物が違うことなどで成長が停滞し、大きな減耗に繋がる可能性があることが、本研究で初めて示された。
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