研究課題/領域番号 |
17K15322
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大賀 浩史 九州大学, 農学研究院, 助教 (60792299)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 完全養殖 / 初回成熟の早期化 / 生殖内分泌学 / レプチン / 初回成熟 / 濾胞刺激ホルモン / 黄体形成ホルモン / 栄養状態 / 生殖腺刺激ホルモン / 生殖内分泌軸 / 栄養情報 / 配偶子形成 / 内分泌 |
研究成果の概要 |
本研究では、栄養情報ホルモンであるレプチンが、水産重要種のマサバの生殖腺発達に与える影響を調べた。組換えレプチンを作製し、(1)脳下垂体初代培養細胞を用いたin vitroバイオアッセイ 、(2)初回成熟前の雌個体への筋中投与、および(3)脳室内(ICV)投与を行った。 レプチン刺激は脳下垂体細胞からの生殖腺刺激ホルモン(GTH)分泌を強く誘発した。筋中へのレプチン投与は卵巣発達を促進し、初回成熟を早期に誘導した。ICV投与は、GTH放出ホルモン(GnRH)とGTH遺伝子発現量を有意に上昇させた。 レプチンがマサバの生殖軸活性化および初回成熟開始の重要なシグナルであることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
初回成熟には、十分な栄養状態が必須である。脂肪細胞から分泌されるレプチンは、現在の栄養情報を生殖軸に伝えることで、成熟開始の可否を決める重要なホルモンであることが哺乳類で知られている。本研究では、魚類の生殖にもレプチン情報が極めて重要であることを初めて示した。また、レプチン投与が生殖腺の発達を促進し初回成熟を早期化に誘導することを示した。これらの知見は、魚類の繁殖制御システムの解明において、有用な学術的知見を提供するものである。また、水産重要種の養殖における、成熟の人為的制御および成熟早期化技術につながる基礎的な知見を提供するものである。
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