研究課題/領域番号 |
17K15343
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域環境工学・計画学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山下 祐司 筑波大学, 生命環境系, 助教 (30543227)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 土壌物理 / イモゴライト / 腐植物質 / 粘土腐植複合体 / コロイド / 凝集分散 / 濡れ性 / 火山灰土壌 / 凝集 / コロイド安定性 / 沈降 / 土壌の濡れ性 / 吸着 / 濡れ / 接触角 / 農業工学 / 土壌学 / 表面・界面物性 / ナノ材料 / 地盤工学 |
研究成果の概要 |
火山灰土壌は植生の腐朽によって生じた多量の腐植を蓄積するため,粘土鉱物の性質を土壌の理工学的性質の理解に結びつける上では,鉱物単独の性質のみならず,粘土-腐植複合体としての特性を明らかにする必要がある。本研究では,火山灰土壌を特徴づける主要な粘土鉱物であるイモゴライトと腐植物質との相互作用について,吸着等温モデルをもとにその吸着機構を明らかにした。その上で,様々なpH条件下で作成した吸着複合体薄膜の接触角測定から,その濡れ性が吸着時の溶液条件に起因する電荷状態に依存すること,凝集分散実験から腐植の吸着がイモゴライトに対する凝集促進作用と凝集阻害作用の両方を及ぼすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の土壌有機物研究では,粘土-腐植複合体が土壌のマクロな特性にどう影響するかに関してスポットが当てられてこなかった。一方の土壌物理学分野では,火山灰土の性質に対する有機物の影響はあまり考慮されてこなかった。本研究は,従来の土壌有機物研究と土壌物理学との境界領域の未解決問題に焦点をあて,化学と物理の両面から粘土-腐植複合体の性質を明らかにした。このときさらに,物理化学を出発点とするコロイド界面化学に論拠を求めて実験系と解析手法を構築して研究を展開した。その結果,イモゴライト-腐植複合体の土壌物理学的特性が明らかになり,更に,理論に基づいて再構築された粘土-腐植複合体の解析方法が確立された。
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