研究課題
若手研究(B)
昆虫の体色形成における共生細菌の関わりについて、緑色の隠蔽体色をもつチャバネアオカメムシとその腸内共生細菌を用いて、その分子-生化学機構を解析した。質量分析器などを用いた生化学分析、細菌置換実験、細菌ゲノム操作や共生器官の培養実験などの実験的アプローチを駆使して、宿主昆虫が共生細菌のつくりだす色素を自身の体色として利用していることを実証し、動物の多様性を生みだす新たな色素形成メカニズムの進化過程を提唱した。
動物の体色は隠蔽や擬態、体温調節、種間/種内認識など、多様な環境に適応する上で重要な役割をになう。とりわけ昆虫類は、さまざまな種類の色素を体色形成に利用しており、それが色彩、紋様、適応戦略などにおける多様性の基盤となっている。こうした多様な色彩の背景にどのような分子・生理メカニズムがあるのか、またそのしくみがどのような過程を経て進化してきたかを理解することは、進化生物学における重要な課題である。
すべて 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
巻: 115 号: 26
10.1073/pnas.1803245115
CICADA
巻: 25 ページ: 26-26
Applied Entomology and Zoology
巻: 52 号: 3 ページ: 407-415
10.1007/s13355-017-0495-y
40021280318
mBio
巻: 8 号: 5
10.1128/mbio.01482-17
Proceedings of the National Academy of Sciences
巻: 114 号: 40
10.1073/pnas.1712857114