研究課題/領域番号 |
17K15414
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 亘 京都大学, 農学研究科, 特定助教 (60724292)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | TORC2 / Pkc1 / Rho1 / ホスファチジルセリン / 酵母 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
TOR複合体2(TORC2)は進化的に保存されたタンパク質リン酸化酵素複合体であり、細胞の成長や増殖に必須なシグナル伝達経路を構成する。出芽酵母のTORC2-Pkc1シグナルはTORC2が関与するシグナル伝達経路の一つである。また、TORC2-Pkc1シグナルの活性化には低分子量Gタンパク質Rho1が必要である。本研究では、TORC2-Pkc1シグナルの活性化にホスファチジルセリン(PS)が関与することを見出した。Pkc1のC1領域はRho1との物理的な相互作用に重要であるが、C1領域がPSと親和性を示すことを見出した。また、PSはPkc1とRho1との物理的な相互作用に重要であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞増殖に必須なシグナル伝達経路であるTORC2シグナルは、酵母から哺乳動物に至るまで高度に保存されており、がんや老化・寿命などとの関連も指摘されている。しかしながら、TORC2シグナルの活性制御機構については不明な部分が多く、よく分かっていない。本研究では、出芽酵母をモデル生物として利用した解析で、TORC2シグナルの制御機構に主要な細胞膜脂質の一つであるホスファチジルセリンが関与することを見出した。本研究結果は、TORC2シグナルの制御機構の解明のみならず、TORC2とがんや老化・寿命との因果関係に関する新しい知見の提供にも繋がる可能性が期待される。
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