研究課題/領域番号 |
17K15438
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 立命館大学 (2017, 2019) 北海道大学 (2018) |
研究代表者 |
河野 裕允 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (60732823)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リポソーム / 外部磁場 / がん治療 / EPR効果 / 交流磁場 / 磁性リポソーム / 癌治療 / 難治性がん治療 / 薬物送達システム |
研究成果の概要 |
本研究では、微粒子性抗がん剤を用いた効果的な難治性がん治療を達成するため、磁性リポソームを用いて腫瘍血管を傷害し血管透過性を亢進することで、微粒子製剤の腫瘍移行性を改善することを試みた。まず、正電荷を有する酸化鉄磁性ナノ粒子内封リポソームと外部磁場を併用することで腫瘍血管を傷害でき、高分子の腫瘍組織への漏出が亢進することを見出した。また、本手法により抗がん剤ドキソルビシンを内封したリポソーム製剤による抗腫瘍効果が顕著に増大することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性がんは血管分布および透過性が乏しいため薬物送達効率が低く、治療満足度が非常に低い。本研究で構築した腫瘍血管透過性を亢進する手法は、難治性がん組織への高分子薬物の送達効率を顕著に改善できるものであり、難治性がんを既存の抗がん剤で治療するための有用な技術となり得る。また、本研究で対象としたメラノーマのみでなく、様々ながん種への適用が期待できる。さらに、リポソーム製剤のみでなく、タンパク質製剤や遺伝子医薬品などの高分子薬物の有効性の向上、適応拡大にも大きく貢献するものと考える。
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