研究課題/領域番号 |
17K15440
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理系薬学
|
研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
亀井 敬泰 神戸学院大学, 薬学部, 助教 (40637451)
|
研究協力者 |
武田 真莉子
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | 経鼻投与 / 脳内デリバリー / 細胞膜透過ペプチド / ペプチド薬物 / 認知症 / GLP-1受容体作動薬 / 脳内薬物デリバリー / 認知症治療 / Nose-to-Brain送達法 / アルツハイマー型認知症 / インスリン / Nose-to-Brain Delivery / アルツハイマー病 |
研究成果の概要 |
経鼻投与は、血液脳関門を回避して薬物を直接脳に送達することのできるルートとして注目されている。本研究では、ペプチド薬物であるGLP-1受容体作動薬(Exendin-4) を新たな認知症治療候補薬物として用い、経鼻投与を介してそれら薬物を脳内に送達することを試みた。細胞膜透過ペプチド (Cell-Penetrating Peptides: CPPs) をExendin-4と混合投与することにより、鼻腔から脳への薬物輸送効率を飛躍的に増大させることができることを見出した。また、CPPs混合経鼻投与を介して脳に移行したExendin-4が、老化促進マウスの認知機能障害を改善させることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で用いたExendin-4は、認知機能障害が進行しインスリン受容体が減少した場合でも、その下流シグナルを促し記憶を高めることが示唆されている。すなわち、認知症の発症や進行を抑えるだけでなく、病態進行後の脳機能回復にも有効な万能な薬剤となり得ると期待される。一方、経鼻投与された薬物は全身循環を経由せずに直接脳実質へと薬物を移行することができるため、薬物の全身曝露による副作用発現リスクを最小限に抑えることが可能である。本研究で考案した直接的脳内ペプチド送達法は、認知症のみならず多くの精神神経疾患領域の創薬研究が直面する難題を突破するブレークスルーとなる可能性を有している。
|