研究課題/領域番号 |
17K15453
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
泉川 友美 京都産業大学, 総合生命科学部, 研究助教 (30780811)
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研究協力者 |
板野 直樹
小林 孝
西垣 大樹
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | がん幹細胞 / ヒアルロン酸 / 酸化ストレス耐性 / 抗がん剤耐性 / 癌 / 糖鎖 / 薬学 / 酵素 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
がん幹細胞は、酸化ストレスに耐性を示し、がん再発の原因となる。以前我々は、悪性度の高いがん組織でその産生の増加が報告されたヒアルロン酸の高産生乳がん細胞において、ヒアルロン酸の合成基質経路であるヘキソサミン合成経路の異常亢進によりがん幹様細胞が誘導されることを明らかにした。本研究では、ヒアルロン酸高産生乳がん細胞において、ヘキソサミン合成経路の異常亢進を介して、糖やアミノ酸の代謝経路であるペントースリン酸経路およびグルタミン代謝が促進され、抗酸化物質グルタチオンの割合が増加した結果、酸化ストレス耐性を獲得し、がん幹細胞様細胞が誘導されていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ヒアルロン酸の過剰産生を介したがん幹細胞誘導機構の解明を通じてがん根治的治療の研究基盤の形成を目的に研究を行った。その結果、ヒアルロン酸高産生乳がん細胞において、細胞内のヒアルロン酸の合成基質経路であるヘキソサミン合成経路の異常亢進が引き金となり、他の代謝経路を促進することを明らかにした。さらに、これらの代謝経路が亢進することにより、酸化ストレス耐性に関わるシグナルが誘導され、がん幹細胞様細胞の出現を促していることが示された。これらの結果より、新規のがん幹細胞誘導機構が示され、その機構を標的とした治療法の開発への応用が期待される。
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