研究課題/領域番号 |
17K15457
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理系薬学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長坂 明臣 九州大学, 薬学研究院, 助教 (10723877)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 腫瘍 / プロトン感知性受容体 / 腫瘍関連マクロファージ / Gタンパク質共役型受容体 / 癌 / マクロファージ |
研究成果の概要 |
固形癌の組織内部はpHが低下する。これまで癌細胞以外の周囲の正常細胞や癌組織に浸潤する免疫細胞におけるpH低下の生理的意義は、ほとんど解明されてこなかった。そこで本研究では、腫瘍関連マクロファージ(Tumour-Associated Macrophages; TAM)におけるpH低下の生理的意義の解明を試みた。その結果、pH低下を感知するプロトン感知受容体の一つであるTDAG8が、大腸がんモデルマウスや腫瘍細胞皮下移植モデルなどにおいてTAMに高発現していることを見出した。加えてマクロファージ特異的なTDAG8欠損マウスの作製にも成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍関連マクロファージ(TAM)の腫瘍組織内への浸潤増加は、悪性度および予後の悪化と正の相関関係を示すことから、治療標的細胞として注目されている。本研究よってTDAG8がTAMに高発現していることを見出し、TDAG8は炎症に関与するとの従来の報告を合わせると、TDAG8が腫瘍形成に関与する可能性が高いことが考えられ、TDAG8が新たな腫瘍の治療標的としての可能性が期待される。加えて、本研究にて作製したマクロファージ特異的なTDAG8欠損マウスは、腫瘍形成のみならず、マクロファージが関与するとされる様々な疾患におけるTDAG8の生理的役割の解明にも応用可能と考えている。
|