研究課題/領域番号 |
17K15488
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境・衛生系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
外山 喬士 東北大学, 薬学研究科, 助教 (50720918)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | メチル水銀 / 細胞外放出因子 / 酸化ストレス / メタボローム / 細胞外因子 / 衛生 / ストレス |
研究成果の概要 |
本研究により、メチル水銀によって細胞から培地中に放出される細胞増殖抑制因子を分画しLC/MSで分析したところ、4-hydroperoxynonenalが同定された。4-hydroxynonenalとメチル水銀で細胞を同時に処理すると、メチル水銀の細胞増殖抑制作用が顕著に増加したことから、本因子はメチル水銀により細胞外に放出される細胞増殖抑制因子の一つであることが明らかとなった。また、本因子はミトコンドリアの過活性化に伴う活性酸素種産生増加と、glutathione peroxidase阻害の2つの経路を介して産生が亢進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人は世界的にも魚介類の摂取が多いためメチル水銀曝露量が高く、そのリスクは身近な食品衛生上の問題であるが、その毒性発現機構は不明である。これまでは、メチル水銀が直接細胞内の分子に作用することで、毒性を発揮するという考えが主流であったが、本研究成果からメチル水銀により放出細胞外に放出された4-HNEが、メチル水銀による細胞増殖抑制作用を増加させる因子として示唆された。そのため本研究はメチル水銀の全く新しい毒性発現機構の一端が示したという点で学術的に意義深い。また、本研究は将来的にメチル水銀感受性の差のバイオマーカーとして4-HNEを利用することで、社会に役立つ研究へと発展する可能性がある。
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