研究課題
若手研究(B)
上皮増殖因子受容体 (EGFR) に活性化変異を有する非小細胞肺癌に用いられるアファチニブ、オシメルチニブ等の第2世代、第3世代EGFR-TKIは、治療の継続により耐性癌が出現する。そこで、耐性克服のためにこれらEGFR-TKIの耐性メカニズムを明らかにすることを目的として研究を行った。本研究ではアファチニブ及びオシメルチニブに対する耐性株を樹立し、耐性株でSrcファミリーキナーゼ(SFK)の活性化が生存に関与していることを明らかにした。またSFK阻害がEGFR-TKI耐性克服効果を示した。第2世代、第3世代EGFR-TKIの耐性克服にSFKシグナルの阻害が有効であることが示唆された。
これまで肺癌治療には第1世代EGFR-TKIが広く使用されてきたが、現在臨床応用が広く進められてきている第2世代、第3世代EGFR-TKIに着目して新たな共通の耐性メカニズムを見出したことが本研究の大きな特徴である。今後、第2世代、第3世代EGFR-TKI 治療患者の耐性克服治療の創出及び、第2世代、第3世代EGFR-TKIを使用する際の適正化治療にも大きく貢献できると期待している。
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Oncotarget
巻: 8 号: 41 ページ: 70736-70751
10.18632/oncotarget.19982