研究課題/領域番号 |
17K15541
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 北海道大学 (2019-2020) 新潟大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
水谷 祐輔 北海道大学, 総合IR室, 特任准教授 (40646238)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | イオンコンダクタンス顕微鏡 / 3次元ダイナミクスイメージング / 細胞質突起 / 細胞骨格 / 走査型イオンコンダクタンス顕微鏡 / アクチン線維 |
研究成果の概要 |
走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は,電解質溶液を充填したガラスピペットを探針とし,この探針と電極との間を流れるイオン電流の減衰から試料表面を非接触で検知することができる顕微鏡である。本研究では,細胞頂上膜面の細胞質突起の3次元ダイナミクス観察方法を確立することに成功した。 また,SICMと蛍光顕微鏡を用いることによって,細胞質突起微細構造のダイナミクスと細胞運動に関連する細胞内の細胞骨格タンパク質を観察することの有用性を示した。さらに,がん細胞の細胞質突起の構造の観察をおこない,がん細胞の悪性度によって細胞質突起構造やダイナミクスが大きく異なることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,走査型電子顕微鏡(SEM)や生物試料の処理方法の発達に依り,高い分解能で細胞膜表面の微細構造の観察が行われてきたが,生きた細胞運動の経時的変化の観察は困難であった。本研究では,変位がドラスティックであり,膜の表面積の拡大,足場のセンシングなどに重要であると考えられている細胞質突起と呼ばれる細胞の頂上膜面に存在する微細構造を液中で生きたまま観察することを可能にした。 また,悪性度の異なるがん細胞において細胞質突起のダイナミクスが大きく異なることが明らかになったことから,細胞診断や細胞に対する薬剤の評価の新たな手法の基盤となる一助となることを示すものである。
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