研究課題/領域番号 |
17K15546
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前 伸一 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点助教 (50749801)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヒトiPS細胞 / 常染色体優性多発性嚢胞腎 / 尿管芽 / 腎集合管 / iPS細胞 |
研究成果の概要 |
常染色体優性多発性嚢胞腎(autosomal dominant polycystic kidney disease; ADPKD)は、進行性に多数の腎嚢胞が形成されることにより腎腫大が生じ、末期慢性腎不全に至る疾患である。ADPKDにおける腎嚢胞は、尿細管および集合管に由来し、集合管からより多くの嚢胞が形成されると考えられている。そこで、ヒトiPS細胞から集合管を派生させる胎生組織である尿管芽を分化誘導する方法を開発した。また、ADPKDの原因遺伝子であるPKD1をノックアウトしたヒトiPS細胞を樹立し、集合管細胞を選択的に作製する方法の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未だ確立されていないヒトiPS細胞から幾度も分枝する尿管芽組織を作製し、集合管細胞を分化誘導する方法を開発したことが新規性に富んでおり、ADPKDのみならず、集合管系譜に生じる腎疾患のモデル作製研究への応用が期待される。今後は、ヒトに応用可能な新規の腎嚢胞モデルを確立することで、これまで明らかにされていない腎嚢胞を発生させる腎細胞種の同定に至ることが期待される。将来的には、その細胞を標的として、ADPKDを含む嚢胞性腎疾患における腎臓再生を促す薬剤や腎臓の生理機能を制御する薬剤の開発などの革新的な再生医療の実現に貢献すると期待される。
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