研究課題/領域番号 |
17K15553
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
金子 智之 旭川医科大学, 医学部, 助教 (80638643)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 生体膜 / チャネル / トランスポーター / TRPチャネル / 眼内平滑筋 / 対光反射 / 生理学 |
研究成果の概要 |
眼内平滑筋の自律神経刺激に伴う収縮の持続相は、他の多くの平滑筋の場合と同様、細胞外からのCa2+流入を必要とするが、その分子実体の詳細はいまだわかっていない。本研究では細胞外からのCa2+流入を担う候補分子としてTRPC3 とTRPC6 に着目し、野生型、TRPC3およびTRPC6のノックアウト、さらにダブルノックアウトを加えた4系統のマウスにおいて対光反射測定を行った。その結果、TRPC3のノックアウトマウスの縮瞳径は野生型を含めた他の系統との比較において有意に小さくなる傾向がみられた。このことは瞳孔散大筋の収縮調節にTRPC3が関与している可能性を示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ほとんどの平滑筋はその性質上、非侵襲的に収縮を観察することは不可能である。そのため、力学的な特性はともかく、実験によって観察された収縮がどのような生理学的意義を持つのかという点に関しては慎重な考察をしなければならない。唯一、瞳孔括約筋などの眼内平滑筋だけが構造的に非侵襲的な観察を可能とするが、その扱いの難しさから他の平滑筋と比べると知見が極端に少なく、十分な研究が行われているとは言い難い。本研究は他の平滑筋では不可能な完全に非侵襲状態での収縮を測定したものであり、今回の結果はいずれの意味でも貴重な知見となり得るものである。
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