研究課題/領域番号 |
17K15565
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
弓削 進弥 日本医科大学, 先端医学研究所, 助教 (50723532)
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研究協力者 |
野一色 千景
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 血管新生 / イメージング / ゼブラフィッシュ / 成体 / 創傷治癒 / 内腔圧 / 内皮細胞 / ペリサイト / Vegf / 損傷血管 / 虚血 / ライブイメージング / トランスジェニックゼブラフィッシュ / 分子生理学 |
研究成果の概要 |
本研究では、独自に確立した、ゼブラフィッシュ成魚の蛍光生体ライブイメージング法により、①成魚皮膚の血管網と血管を被覆するペリサイトの配置、②創傷時の血管新生の全過程、③創傷時血管新生における内腔圧の新規機能を明らかにした。③に関しては、創傷時血管新生では、損傷血管は血流に対して下流側が伸長しやすく上流側が伸長しにくいこと、また、血流に起因する内腔圧が上流血管の伸長を抑えていることを示した。さらに、内腔圧は血管を拡張させ内皮細胞に伸展刺激を負荷することで、先導端へのアクチン重合促進因子複合体の動員、アクチン重合、前後軸極性形成を阻害し、血管伸長を抑えていることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した、『生きた』成体の血管新生を長時間・長期間解析できる(ライブイメージング)実験系は、創傷時の血管新生に限らず、皮膚に移植した腫瘍に誘導される血管新生、さらには2光子顕微鏡や透明魚を用いて皮膚より深い部分の血管や組織の動態などを生きた成体で研究することに応用させられる。 本研究で発見した「内腔圧が血管の伸長を抑制する」現象とその制御機構は、血管新生にこれまで知られていなかった新しい知見を提唱する。その生理的意義は、創傷時の血管新生が活発になりすぎることを抑制することではないかと予想している。近年、創傷治癒で活発すぎる血管新生が肥厚性瘢痕やケロイドの原因になる可能性が示唆されている。
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