研究課題/領域番号 |
17K15567
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
粂 慎一郎 大分大学, 医学部, 助教 (90794579)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | イオンチャネル / hERGチャネル / 構造機能連関 / 分子生物学 / 電気生理学 |
研究成果の概要 |
電位作動性カリウムチャネルであるhERGチャネルのC末端細胞内領域には、異なるドメイン間で形成される静電相互作用が存在し、これを打ち消す変異の導入は、その特徴的な遅い脱活性化を著しく加速させる。本研究では、この構造機能連関を解明すべく解析を行い、この静電相互作用が、4量体の各サブユニット内で形成されること、また、遅い脱活性化の維持には全サブユニットで形成される必要があることを見出した。さらに、この静電相互作用の消失は、脱活性化の制御機構において中心的な役割をもつN末端-C末端ドメイン間相互作用を有意に減弱させることを突き止め、これが脱活性化の加速の原因であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
hERGチャネルは心筋の活動電位の調節に関与し、ヒト心臓の正常な生理機能において極めて重要な役割を担う。例えば、突然変異等により、その特徴的な遅い脱活性化に異常が生じると、致死性不整脈のリスクを伴うQT延長症候群のような疾患の原因となり得ることが知られている。したがって、本研究の成果として得られたhERGチャネルの遅い脱活性化に関する構造機能連関の新しい知見は、イオンチャネル研究の発展に役立つだけでなく、このようなヒト心臓の疾患に対する予防や治療への貢献も期待できる。
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