研究課題/領域番号 |
17K15568
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
平井 大地 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 訪問研究員 (40746939)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 大脳皮質 / 樹状突起 / 2光子励起イメージング / 睡眠 / 記憶 / シナプス可塑性 / トップダウン入力 / 大脳新皮質 / 樹状突起スパイク / 可塑性 / カルシウムイメージング / ノンレム睡眠 |
研究成果の概要 |
睡眠時の脳は、知覚体験を記憶として定着(固定化)させる。最近、我々はノンレム睡眠時のトップダウン回路が触知覚の記憶固定化に関与することを突き止めた(Miyamoto et al., Science, 2016)。本研究では、先行研究を基盤とし、触知覚記憶の固定化に関わる皮質トップダウン投射活動、この受け手である皮質5層神経細胞の樹状突起活動、スパイン活動を操作・記録し、これとマウスの記憶行動との因果関係を明らかにした。これにより「ノンレム睡眠時のトップダウン入力が錐体細胞の樹状突起スパイクを発生させ、スパインの形成や刈込が行われて、最終的に知覚記憶が固定化される」という結論を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、光遺伝学的手法を用いることで、細胞腫や投射経路を選択的に操作する事が可能となった。この手法を用いて、記憶の固定化や想起に関わる領野間投射に着目した研究が報告されはじめている。しかし、“シナプス前細胞のどういった神経活動が必要で、これを受け取るシナプス後細胞がどのような活動を起こすことが記憶の固定化に必須なのか”という本質的な疑問は、未解明であった。本研究では触知覚に関わるトップダウン回路を記憶の固定化の皮質間モデルとして、この問いの解明を目指した。本研究により皮質内における記憶の固定化機序の一端を解明できたことで、ヒトにおける記憶障害の病理の解明と治療法の開発への寄与が期待される。
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