研究課題
若手研究(B)
非アルコール性脂肪肝炎 (NASH) の罹患数は世界的に増加傾向にある。特に肝線維化の進展が予後や発がんに寄与することからその治療が重要となるが、NASH肝線維症治療薬は存在しない。PRI-724はB型およびC型肝炎ウイルスに起因する肝硬変を対象として開発が進んでいるが、本研究ではPRI-724がNASHに起因する肝線維症/肝硬変の治療薬となりうるか検討した。PRI-724は肝星細胞でのコラーゲン合成抑制とマクロファージや好中球が産生されたコラーゲン線維分解酵素亢進の2つの作用機序を有する薬剤であり、NASH肝線維症の治療薬となりうる可能性が示された。
NASHを含めて肝硬変や肝不全に対しては、肝移植以外にいまだ有用な根治的治療法はない。しかし、肝移植にはドナー不足や患者負担などの大きな問題がある。米国では肝移植が必要な疾患の第一位はNASHであり、大きな問題になっている。PRI-724はB型およびC型肝炎ウイルスに起因する肝硬変患者を対象として開発が進んでいる薬剤であるが、本研究ではNASHに起因する肝硬変に対してもPRI-724は治療薬となりうる可能性を示す結果が得られた。
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Scientific Reports
巻: 7 号: 1 ページ: 325-325
10.1038/s41598-017-00282-w
http://www.igakuken.or.jp
http://www.igakuken.or.jp/project/detail/infectious.html