研究課題/領域番号 |
17K15599
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浅田 梨絵 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (70751882)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 細胞老化 / 小胞体 / DNA損傷 / 核膜 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、細胞老化における小胞体局在転写因子OASISの役割を明らかにすることを目的として研究を遂行した。マスウ初代培養アストロサイトにDNA損傷を与えて解析した結果、DNA損傷シグナルの下流でOASISの発現が誘導され、活性化した。次に、OASIS欠損細胞にDNA損傷を与えると、野生型と比較して細胞周期の停止や細胞老化への移行が抑制された。また、細胞周期だけでなく細胞老化関連分泌形質に関わる一連の遺伝子群の増加が抑制されていた。以上より、OASISはDNA損傷依存的に発現・活性化が誘導され、細胞周期抑制因子やSASP関連遺伝子の転写を誘導し、細胞老化を促進する事が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞老化とは、DNA損傷などによってゲノム不安定性を持った細胞が増殖するのを防ぐための癌抑制機構である。本研究課題により、OASISが細胞老化を促進する役割がある事が明らかとなった。過去の解析から、複数種の癌細胞においてOASISの発現が低下していることが明らかとなっている。今後、細胞老化におけるOASISの機能をさらに詳細に解析するともに、癌化との関連性を明らかにしていく事で、新たな視点からの癌治療法開発へと繋がる可能性が期待される。
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