研究課題/領域番号 |
17K15606
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
下中 翔太郎 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (90778747)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | Alzheimer病 / Tau / Tauopathy / タンパク凝集 / Tau strain / Aggregation / Seed / PICALM / 異常凝集 / 伝播 / アルツハイマー病 |
研究成果の概要 |
本研究においては当初、Alzheimer病(AD)の原因タンパクとされるTauの異常凝集体の細胞間伝播とPICALMの関係について、細胞にTauとPICALMを共発現させるモデルを用いて解析していた。その過程で、tauの353-368の配列がAD由来のtauを核とする凝集のプロセスに特異的に関わっているという想定外の発見をした。その後、配列における重要部分の絞り込みと他のtauopathy由来のtauを用いた検証を行い、最終的に368番目のAsparagine残基がAD-tauにおいて見られる特有の線維構造の形成に必要であることを発見した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Tauタンパクの蓄積を特徴とするtauopathyにおいて、tauの蓄積する部位や凝集tauの取る高次構造などに疾患ごとの差異があり、その分子病態については十分理解されていない。本研究ではAsn368という特定のアミノ酸の側鎖の構造が僅かに変わるだけで、AD-typeのtau凝集のみが選択的に阻害されることを示した。このアミノ酸のtau凝集における分子動態を解析することで、疾患ごとのtauの違いに関する新たな知見の獲得が期待される。また、本研究で見出した、AD-tau特異的な変異を応用することで、tauopathyの分子病型診断法の開発に繋げることも考えられる。
|