研究課題/領域番号 |
17K15626
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
仁科 隆史 東邦大学, 医学部, 助教 (50598365)
|
研究協力者 |
出口 裕
竹田 若水
中野 裕康
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | レポーターマウス / 大腸癌 / IL-11 / サイトカイン / 間質細胞 / Interleukin-11 / APCmin/+マウス / 炎症誘発性大腸癌 / 散発性大腸癌 / 癌関連間質細胞 / 癌 / 細胞・組織 / 発生・分化 / 発現制御 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
ヒト大腸癌部ではIL-11の発現が亢進しており、腫瘍マウスモデルを用いた解析からIL-11の阻害により腫瘍形成が抑制されることが報告されているがIL-11の産生細胞は不明であった。そこで、我々はIL-11遺伝子のレポーターマウスを新たに樹立し、大腸癌モデルマウスを用いて解析を行った。その結果、IL-11はあるシグナル伝達経路の活性化依存的に癌細胞周囲に存在する間質線維芽細胞でIL-11が産生されることを見出した。また、ヒト大腸癌検体をもちいて免疫組織学的解析を行った結果、腫瘍間質領域でIL-11の発現が確認され、マウスモデルの結果と相関した細胞分化マーカーの発現が見られる事を見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌の増悪には、癌細胞だけでなく、その周囲に存在する間質細胞が重要な役割を担っていることが示されつつあるが、不明な点も多い。今回の我々の結果から癌細胞周囲に存在する特異的な間質線維芽細胞がサイトカインのひとつであるIL-11を産生することで、癌形成に寄与していることを見出した。また、このIL-11の産生機構を阻害剤により抑制すると、癌細胞の増殖抑制や細胞死が認められた。すなわち、IL-11の産生誘導機構の解明は、大腸癌の新たな治療標的の創出につながる研究基盤になると考えられる。
|