研究課題/領域番号 |
17K15627
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
岩渕 千里 日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (20514441)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | HIF-1a / 肺癌 / 薬剤耐性 / 肺がん / オートファジー / HIF1a / 癌幹細胞 / 癌 / 幹細胞 |
研究成果の概要 |
申請者はEGFR陽性NSCLCにおけるゲフィチニブ治療においてHIF-1aの転写活性が重要である事を見出した。さらにHIF-1aを高発現させることにより腫瘍形成能、浸潤能の向上が見られることも明らかにした。さらに癌幹細胞マーカーの発現量について調べた結果、HIF-1aの転写活性依存的に変化することも捉えた。そこでマウスを用いた動物実験において、ゲフィチニブ治療で再発する腫瘍に対しHIF-1aの阻害剤であるYC-1を併用投与すると有意に腫瘍の再増殖が遅延する結果が得られた。これよりHIF-1aの転写活性を抑制することでゲフィチニブに耐性を獲得する治療群にも新たな治療法の可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者が見出した、HIF-1aの転写活性を抑制することで再発した腫瘍の増殖が遅延することは今後の薬剤耐性解除の機構解析において重要は情報になると思われる。さらにゲフィチニブがオートファジー(CMA )を誘導し、それによりHIF-1aが分解されることは本研究で初めて示されたことである。これにより薬剤耐性を獲得している細胞群についてCMAを活性化することによりHIF-1aの分解を促進し薬剤耐性を解除できる可能性が示された。以上のことから、今後のEGFR陽性NSCLC治療において新たな選択肢の候補が示され、患者のQOL向上に非常に有用であると考えられる。
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