研究課題/領域番号 |
17K15652
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
吉本 多一郎 自治医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20634166)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肺腺癌 / 癌間質相互作用 / インターラクトーム / 上皮間葉転換 / 肺癌 |
研究成果の概要 |
多様なを示すことで知られている肺腺癌は、予後良好な上皮型形質と予後不良な間葉型形質に大別できる。両者の形質を示す細胞株からそれぞれ作成したXenograftを用いてインターラクトーム解析を行った。これは癌細胞がヒト由来、間質細胞がマウス由来というXenograftの性質を応用したもので癌間質相互作用を網羅的、定量的に評価できる画期的な手法である。 その結果抽出された分子を免疫組織化学的に解析したところ間質と癌がクリアーに染め分けできる分子もあった。 予後不良な肺腺癌の進展に重要な癌間質相互作用の分子である可能性があり、今後は手術検体で臨床病理学的解析を行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌は世界で最も致死的な癌である。その最多組織亜型である肺腺癌においては近年Driver mutationを標的とする分子標的治療薬が一定の成果を上げている。しかし薬剤耐性の出現などまだ課題も多く、癌細胞の単独異常を標的とする治療には限界がみえつつある。一方で免疫チェックポイント阻害剤に象徴される腫瘍微小環境を治療標的とした新しい治療法が注目を集めている。本研究は腫瘍微小環境の動的因子のひとつである癌間質相互作用に着目し、予後不良な間葉型肺腺癌の進展メカニズムの解明を試みたものである。結果として抽出された分子は今後の治療標的となる可能性があり、その社会的意義は大きいと考えられる。
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