研究課題/領域番号 |
17K15654
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
松本 俊英 北里大学, 医学部, 講師 (10623184)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 卵巣明細胞癌 / 上皮間葉転換 / がん幹細胞 / Lefty / LEFTY / EMT / CSC / プロテオミクス / TGF-β / ショットガンプロテオミクス / Smad2 / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
卵巣明細胞癌(OCCA)におけるLEFTYの機能的役割に着目した。STK2 で培養またはTGF-β1で処理された OCCA細胞株は、上皮間葉転換 (EMT)や癌幹細胞 (CSC)化を示した。LEFTY発現阻害により、紡錘形細胞数とCSCマーカー発現の減少を認めた。TGF-β1処理では、LEFTY 発現と Akt の活性化が増加し、GSK-3β の不活性化が誘導され、結果的にSnail発現が増加した。臨床検体では、LEFTY発現は、vimentinの発現と正の関連性を示した。結論として、LEFTYは、EMT/CSC制御を通じて OCCAの表現型特性の確立と維持に貢献している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦ではOCCAの発生頻度が高く(卵巣癌の約20%)、その臨床的特徴として、①子宮内膜症性嚢胞からの発癌、②抗癌剤に抵抗性で再発癌は極めて予後不良、などがある。しかし、現時点で、OCCAの発癌機構を含む生物学的特性は不明な点が多い。本研究は、申請者のグループが卵巣癌検体のショットガンプロテオミクス法による網羅的解析により独自に同定したLefty遺伝子に焦点を絞り、そのシグナルネットワークによるOCCAの細胞動態やEMTの調整を介した腫瘍転移・進展制御に関する分子機構を解明することによってOCCAの新たな臨床的・生物学的特性の一側面を明らかにすることに学術的特色がある。
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