研究課題/領域番号 |
17K15662
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山口 高志 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (60626563)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 甲状腺がん / 疾患動物モデル / 疾患モデルマウス / ポリオーマ属ウイルス / Large T抗原 / KrasG12D / 病理学 / 遺伝子 / 動物 |
研究成果の概要 |
甲状腺に発生する濾胞がんや分化度の低いがんは予後不良で、RASシグナルの変異を特徴とする。一方で甲状腺がんとポリオーマ属ウイルス感染の関係が指摘されてきた。代表者は、oncogenic KrasG12D遺伝子とポリオーマ属ウイルスの一種であるSV40に由来するlarge T抗原(TAg)遺伝子が臓器特異的に発現する遺伝子改変マウスを作製し、TAgが活性化したRasシグナルと協働的に働いて、細胞増殖を強く促すメカニズムを検討した。その結果、同マウス甲状腺における両遺伝子の発現が、分化度の低い甲状腺がんの発生をもたらすとの直接的なエビデンスの取得に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
甲状腺に発生する濾胞がんや分化度の低いがんは予後不良で、RASシグナルの変異を特徴とする。一方で甲状腺がんは、ポリオーマ属ウイルス感染との関係が指摘されてきたが、研究の開始以前、ポリオーマ属ウイルスSV40感染が、甲状腺がんの発生に寄与するとの直接的なエビデンスはなかった。また、活性化したRASシグナルとSV40ウイルスのLarge T抗原(TAg)が協働的に働いて、甲状腺上皮細胞の増殖を促すなどの背景メカニズムは不明であった。本研究では、マウス甲状腺に実際にRasの変異とTAgの発現を再現し、両現象が分化度の低い甲状腺がんの発症と進展を促進する証拠を獲得できた点で学術的・社会的に意義がある。
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