研究課題/領域番号 |
17K15693
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 松山大学 |
研究代表者 |
関谷 洋志 松山大学, 薬学部, 助教 (70454890)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 溶菌酵素 / 細胞壁 / クロストリジウム / ウェルシュ菌 / 細菌 |
研究成果の概要 |
細菌の細胞壁を加水分解する溶菌酵素は菌を溶菌させ死滅させる。溶菌酵素Psmはウェルシュ菌に特異的に強力な溶菌活性を示すがその分子メカニズムはよくわかっていない。Psmはウェルシュ菌に結合しなければ溶菌活性を示さない。本研究では、細胞壁の構成成分であるタイコ酸が、Psmの結合に影響していることを明らかにした。また、医療現場ではディフィシル菌が問題となっている。そこで、Psmの細胞壁結合ドメインとディフィシル菌の溶菌酵素の細胞壁結合ドメインを組み替えた。しかし、今回作成したキメラ酵素は、ディフィシル菌に対して溶菌活性を示さなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
溶菌酵素は細胞壁の構成成分であるペプチドグリカンを直接的に加水分解するため、菌に作用すると細胞質成分が菌体外に漏出し、菌は瞬時に死に至るため、従来の抗菌薬よりも耐性菌が出現する可能性は極めて低いと考えられる。そこで、私は溶菌酵素が抗菌薬に代わる有力な治療薬のひとつになるのではないかと考え、ウェルシュ菌に特異的に強力な溶菌活性を示す溶菌酵素Psmの菌種特異性に関する分子メカニズムを明らかにすることを目指した。本研究で得られた知見から、強い溶菌活性を保持したまま任意の菌種に溶菌活性を示すキメラ酵素の構築が期待される。
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