研究課題/領域番号 |
17K15785
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
星 雅人 藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (40633996)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トリプトファン代謝 / KMO / IDO / KAT / キヌレニン / キサンツレン酸 / がん微小環境 / B16F10細胞 / B16F10細胞 / IDO1 / IDO2 / 3-hydroxykynurenine / Ro61-8048 / IDO1 / IDO2 / B16F10 / KMO / トリプトファン代謝産物 |
研究成果の概要 |
マウス腫瘍肺転移モデルを作製し、トリプトファン代謝の役割について解析した。キヌレニン代謝の律速酵素である、kynurenine 3-monooxygenase遺伝子欠損(KMOKO)マウスでは、野生型マウスと比較して、有意に腫瘍増殖を抑制していた。同様に、KMO阻害剤投与マウスにおいても腫瘍増殖は抑制されていた。これらの結果は、複数の癌細胞を移入したモデルで確認された。興味深いことに、KMOKOにおける腫瘍抑制効果は、トリプトファン代謝産物の3-ヒドロキシキヌレニンおよびキサンツレン酸の投与で無効化された。すなわち、トリプトファン代謝産物の一種が、腫瘍増殖に深く関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤の投与は、従来の治療と比較して飛躍的に治療効果を向上させた。一方で、未だ7割程度の患者では十分な効果が得られていなことや高額な医療費が問題点として上げられる。本研究では、上記問題点を解決するために、トリプトファン代謝に着目し、研究したところ、代謝酵素の一つであるKMOを阻害することで腫瘍細胞の増殖が、抑制できることを明らかにした。これらの成果は、現在の治療法で効果のない患者の新規治療法を考える上で、重要な知見であると考えられる。
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