研究課題/領域番号 |
17K15788
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
宮武 和正 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (00777435)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 疼痛の非薬物治療 / 自己多血小板血漿 / 変形性関節症 / 動物モデル / 滑膜炎 / 軟骨変性 / 生理活性 |
研究成果の概要 |
自己多血小板血漿(PRP)は血小板に含まれる様々なanabolic factorを血液から分離することで得られる。また自己血漿のみしか使用しないことから安全である。その効果としては細胞増殖、組織修復、抗炎症作用など様々な効果が報告され、膝関節症の分野においても、疼痛緩和目的で使用されている。しかし臨床的に一定の効果が認められている一方で、基礎的な分野における機序の解明は未だ多くが不明である。そこで我々はラット関節症モデルを作成しPRPの関節内注射を行い、疼痛緩和メカニズムを検討した。PRP投与後組織学的に関節炎の改善効果を認めており、PRPの抗炎症作用による鎮痛効果が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PRP注射が、組織損傷の低減だけでなく疼痛改善効果を有していることは確認されているが、その作用機序は未だ不明であった。本研究はその作用機序の解析を目的としており、これまでの他の研究と全く関連を有しない。多くの膝関節の痛みに悩む患者に効果的な保存治療を行うことができず最終的に人工膝関節全置換術を選択せざるを得ない状況は、2003年に年間4万件であった手術件数が10年間で2倍になっている現状を生み出している。本研究の結果は、現在保険適応にない自己PRPの関節内投与による膝OAの疼痛抑制治療の認可につながる可能性があり、新たな膝OAの保存治療の確立に貢献できる可能性を有している。
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