研究課題/領域番号 |
17K15829
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
疫学・予防医学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
樋泉 道子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (00778623)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 百日咳 / ワクチン / seroprevalence / 出生コホート / 感染症 / 細菌 / 小児科 / 臨床疫学 / 公衆衛生 |
研究成果の概要 |
2017年~2018年にベトナム、ニャチャン市の総合病院で出生した1570人の臍帯血抗百日咳毒素抗体価を測定した。抗百日咳毒素抗体幾何平均価 (GMT)は 9.98IU/ml、出生時には51.4%が感染防御域未満といわれる<10IU/mlであった。 2017年ニャチャン市のコミュニティで、0-5歳100人、6-15歳107人、16-25歳105人、26-35歳94人、36-55歳104人の抗体価を測定した。ワクチンの影響が小さい3歳以上(483人)で検討すると、GMTは10.20IU/ml、3-25歳で抗体価が高く、小児・若年成人での百日咳感染が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ベトナムでは1985年に乳児DPTワクチンが導入され百日咳発生率は低下したが、2010年代にも百日咳症例が報告されている。その多くが乳児例であり、軽症例のほとんどは見過ごされてきている。より効果的な百日咳予防策を講じるため、最も脆弱なワクチン接種前乳児の抗体保有率および年齢層別の百日咳発生率を把握する必要があった。本研究により、ベトナムの一都市において出生した新生児の約半数が感染防御閾値未満の移行抗体しか持たず、小児・若年成人を中心に百日咳感染が起こっていることが明らかになった。妊婦または小児・若年成人へのブースターワクチン接種導入の検討が必要である。
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