研究課題/領域番号 |
17K15884
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
越智 拓 藤田医科大学, 医学部, 助教 (70527704)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 内因性カンナビノイド / ドーパミン / PC12 / 内因性カンナビノイドシステム / ドーパミンシグナリング / 薬物依存 / 脳内報酬系 |
研究成果の概要 |
本研究では、ドーパミン神経モデル細胞として、神経成長因子によって神経様細胞に分化させたPC12細胞を用い、これらの細胞におけるドーパミン分泌に対する内因性カンナビノイド2-AGの影響について検討した。 分化させたPC12細胞では、カンナビノイド受容体CB1の発現が上昇していることが明らかとなった。これらの細胞に対し、ヘキサナールで処理するとドーパミンの放出が促進され、このドーパミンの放出は2-AGの共処理により有意に抑制された。このドーパミン放出の抑制機構には、2-AGによるカンナビノイド受容体を介した細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制するメカニズムが関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、内因性カンナビノイドシステムの作用により細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を抑制することで、ドーパミン神経モデル細胞からのドーパミン放出が抑制されることが明らかとなった。 ドーパミンが深く関与する中枢神経系機能の一つに脳内報酬系がある。通常、脳内報酬系は欲求が満たされた場合に活性化され、その個体に快の感覚を与える神経系であるが、様々な依存性薬物によっても直接的に刺激されることが知られている。この様な異常な脳内報酬系機能の亢進に対し、内因性カンナビノイドシステムの活性化を介してドーパミンシグナリングを制御することで、依存性薬物の作用だけでなく依存形成を抑制できる可能性が示された。
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