研究課題
若手研究(B)
歩行、トイレ動作、整容などの日常生活動作(activities of daily living, ADL)が低下したフレイルや要介護高齢者は、そうでない高齢者と比べ、交感神経機能に異常を来たしていることを発見した。フレイル・要介護高齢者で交感神経機能が低下すると、全身の血圧維持機構が破綻し、血圧低値となり、死亡率上昇を引き起こしていた。さらに食欲を抑制する血漿レプチン濃度が上昇し、食欲不振、低栄養を引き起こすことも示した。さらに認知機能低下者の精神的安定が骨折後のリハビリテーション効果を大きくする効果があることを示した。
高齢者の要介護要因は脳血管障害、認知症、骨折、高齢による衰弱などが挙げられ、身体機能低下や日常生活動作に障害を生じる。私たちの研究において、高齢者が要介護に陥る原因の一つに自律神経のうち、特に交感神経活性の低下が関与していることが明らかとなった。心電図で測定できる交感神経が高齢者のフレイルや要介護の指標となれば、フレイル、要介護になりやすい高齢者を簡単に予測でき、予防的介入を早期より行うことができるようになる。そして、10兆円を超えた介護保険費用削減の一助にもなりうる可能性が示唆された。
すべて 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 8件) 図書 (2件)
Journal of the Endocrine Society
巻: 2 号: 9 ページ: 1040-1049
10.1210/js.2018-00104
PLoS One.
巻: 13 号: 7 ページ: e0200143-e0200143
10.1371/journal.pone.0200143
Geriatrics & Gerontology International
巻: 18 号: S1 ページ: 7-12
10.1111/ggi.13311
Geriatr Gerontol Int
巻: 18 Suppl 1 号: S1 ページ: 13-22
10.1111/ggi.13320
巻: 印刷中 号: 8 ページ: 1153-1158
10.1111/ggi.13328
日本老年医学会雑誌
巻: 55 号: 1 ページ: 136-142
10.3143/geriatrics.55.136
130006434113
巻: 17 号: 12 ページ: 2623-2625
10.1111/ggi.13174
臨床栄養
巻: 132 ページ: 22-27